2015年8月1日 医療マネジメント専修勉強会を開催しました:「政府主導『保健医療2035』を考えてみよう!」

 2015年8月1日15時~17時、慶應義塾大学信濃町キャンパス孝養舎にて、「政府主導『保健医療2035』を考えてみよう!」と題して、恒例の「夏の医療マネジメント専修勉強会」が開催されました。
 山内慶太先生の挨拶(写真①)に続いて、医マネ3期生の徳永睦さんより2015年6月に厚生労働省が公表した「保健医療2035」の概要の解説とそれに関する私見が述べられた後、3人のパネリスト(医マネ3期生 永井信夫さん、長山洋史さん、岡檀さん)によるパネル発表が行われました(写真②)。

写真① 山内慶太先生のご挨拶20150801-1

【永井信夫さん】~提言書実現への期待~ 
 識者の意見を集約した「保健医療2035」は想定される問題点を網羅した世界をリードする提言である。実行面では「地方に丸投げはしない」と明記されているが、中央集権、縦割り行政の周囲環境の中で多くの障壁が予測される。そのため、国の行政の弱点を補いながら、「国民の理解と協力」をいかに獲得するか、その仕組みを創出する知恵と実行力が期待される。

写真② パネリストによるパネル発表(発表する永井さん)
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【長山洋史さん】~リハビリテーション専門職の立場から~ 
 目的のある人生を送っている高齢者は、日常生活動作の障害率が低いことが分かっており、リハビリテーション専門職の立場から、2035年に向けてそれらを促すことが大切である。

【岡檀さん】~健康に関する調査結果から考えること~ 
 住環境の特性、1年365日「無意識に」組み込まれた運動習慣(例えば都市部での電車移動に伴う歩行)が健康に影響を及ぼしている可能性があり、2035年に向けてこのような視点が重要である。

 その後、3つのグループに分かれ、健マネ版 保健医療2035を考えるため、健マネ恒例のグループワークを実践。各グループとも白熱した議論が交わされました(写真③④⑤)。

写真③④⑤ グループワークの様子
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 グループワーク後、3つのグループそれぞれから「健マネ版 保健医療2035」及び健康マネジメント研究科の役割として「ヘルスケアの側面から社会・医療をリード」していくことなどが提案されました(写真⑥⑦)

写真⑥⑦ 発表の様子
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 各グループの発表を受け、司会進行の医マネ3期生 江面美祐紀さん、松浦和弘さんより、主な論点が総括されました。
 最後に高橋武則先生から「先導者の役割は提案すること。これからも皆さんの活躍を期待したい」と締めの挨拶が行われ、勉強会は終了しました(写真⑧)。


写真⑧ 高橋武則先生のご挨拶

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 2時間という限られた時間ではありましたが、現役生、修了生の英知を結集して2035年に向けた施策を考えることができ、とても有意義な勉強会となりました。
 さらに議論はその後の懇親会でも続き、参加者同士の交流が大いに深まりました(写真⑨)。

写真⑨ 懇親会の様子
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文責:3期生 松浦和弘

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